地震

私は小学生の時に阪神大震災を経験していて、友達は地下鉄サリン事件のことをよく覚えていて、ニュースや新聞で見かける大きなできごとをそれぞれ経験してたんだよねーなんてことを話したのが数日前。ハザードマップ持ってても会社から自宅まで歩いて帰れる距離じゃないよねなんて笑ってたのも数日前。史上最悪の地震はあっという間に起きました。

最初は「あ、揺れてるな」くらいだったのに免震構造でも揺れるものは揺れる。あまりに続くので、もしかしたらビルごとぽっきり崩れてしまうんじゃないかなんて想像をしてしまい、とてつもない恐怖。生まれて初めて机の下に潜った。こわいこわい、これ何、と混乱した。腰は抜けるし手は震えてしまうしびっくりした。
高層ビルなので何かあっては大変ということで、社内にいたひとたち全員で非常階段を使って地上まで降りた。今さっきまでいたビルを見上げると、余震があるたびにゆらゆらと揺れるのが肉眼でも分かってしまう。人と一緒で良かった。親の電話をしたけれどつながらないのでメールで安全だと連絡した。電話がつながるようになったのは夜。実家の方には大津波警報が出ていて、海近くに住む親戚が避難してきていた模様。
妹はかわいそうなことに休みをとってディズニーランドに来ていました。液状化現象で駐車場がぼこぼこになったみたい。水がぴゅーぴゅー出てたよ!と言ってました(興奮のあまり日本語がおかしかったね、妹)。リムジンバスを乗り継いで空港まで行く方法を妹に教えたりし、今日無事関西に帰り着けたようで安心。

渋谷は大混雑、夜になってもビルの上からは道を歩いて帰っていく人たちの行列が見えました。私はというと、歩いて帰ろうと思っても所要時間は最短で4時間半、河川も2つ越えないといけないので、あと夜中に一人で部屋に帰っても、きっと心細さで眠れないだろうと思ったので会社に泊まることに。親会社は毛布と空調設備、会社からは食料が用意されました。ありがたい。仲の良い同僚の笑い声や、話し声を聞きながら空いてる会議室で眠りました。朝、不安だったので母親に電話しながら自宅に帰りました。香水瓶とデジカメが棚から落下していたくらいで破損などはなく、無事でした。良かった。

被災した仙台には先月結婚した、いとこがいます。結婚してから夫婦2人で引越したので、知り合いもいないはず。無事という連絡は来て安心したけど若い夫婦の最初の試練が、こんな大きな大災害で復興まで大変なことが続くだろうし、想像するだけで涙が出ます。地震速報が流れるたびに、「もうやめてあげて」と思う。

まだしばらくは安心できないと思うけど、私たち自身も頻発する余震で精神的にまいってしまわないように、そして少しでも被災された方を支えられたらな。


中村一義/新世界